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ある日の夕方

とある月曜日の夕方

インターホンがなり、いつものように出たところ、

「僕です!入っていいですか?」とカメラに映った現在2年生の卒園児。

 

突然の来園。

「おー、〇〇くん、どうぞ。」と言うと

「じゃあ、取ってきます。」とどこかに何かを取りに戻った。

 

「ちゃんと家の人に保育園に行ってくるって言ってきた?」

「どうやってきたの?」等、根掘り葉掘り聞きたいところだが、まずは彼の話を聞くとしよう。

 

「昨日、ザリガニ釣りに行ったから、見せに来た。」

「友達の父さんが僕たち仲間3人をチョロチョロ川に連れて行ってくれ、大量にゲットしたんだ。」

 

真っ赤な顔と大量に流れている汗から、ここに来るまでの道のりが厳しいものであったと容易に想像できた。

彼は、家から水とザリガニが入ったバケツを持って、ひとりで30分以上かけてやってきたのだ。

 

「色々な報告と小さい子達に見せてあげたい。」という強い意志が彼を動かせたのだ。

在園の頃、「生き物博士」と呼ばれ、みんなから一目置かれる存在であったため、今でも健在であることが確認できて私も嬉しい。

 

玄関にいる彼の姿を発見した園児たちが、名前を呼びながら嬉しそうに駆け寄る。

あっという間に彼とバケツを囲み、博士からの説明に耳を傾けた。(懐かしい光景)

 

卒「ザリガニの目は、黒くて2つあるけど、どれかわかる?」

児「わかる!これでしょ!」と指をさす園児達。

卒「じつは、この目は何も見えていないんだよ。明るいか暗いかしかわからない目なんだ。」

児「えっ!そーなの?」「なんで?」

卒「そのかわりに、この長い触角が目の代わりをしているんだよ。」

児「えっ!・・・・。」

 

卒「それから、ザリガニはどこからおしっこをするとおもう?」

児「しっぽ?」 「おなか?」

卒「おしっこは、目の下の穴からするんだよ。」

卒「ほら、こことここの2つの穴があるでしょ」

児「あ、ほんとだ。あなだ!」 「しらなかった」

 

児「どうやってつったの?」「えさはなに?」

児「ぼくもかーちゃんにおねがいして、ザリガニつりにつれてってもらおっと!」

 

 

「ザリガニをみせてあげたい」という強い思いと行動力が伴い、今回、自己成長の実感が得られたのでは・・・。

彼が、どんな気持ちで家路に着いたか想像するだけで、私も嬉しく思った。

 

彼が、帰った後・・・、

児「かっこよかったね」

「ぼくが小学校にいっても、保育園に遊びに来てもいい?」

先「いいよ。ちゃんとお家の人と相談してから来てね」

 

 

以上、とある月曜日の夕方でした。

 

 

※卒=卒園児

児=在園児

先=先生

 

 

 

 

 

この記事を書いた人

園長先生
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